認知科学に基づいたアプローチには「説得力がある」
社員の3分の1が辞めた時代からの救世主が企業向けコーチングだった
「イノベーション特化型コーチングがあったからこそ、孤独だった僕に仲間ができました」と語るのは、一般社団法人炭素回収技術研究機構(CRRA)機構長の村木風海(むらき かずみ)。
CRRAは「地球を守り、火星を拓く」をミッションとする地球で唯一の二酸化炭素専門の研究機構です。この宇宙規模のミッションを掲げる村木さんのゴール設定についていけなくなり、社員の3分の1が一気に辞めてしまった経験から、組織改革をすべくライファヘッドのコーチングを導入しました。コーチングの導入により、会社内に共通の価値観が生まれ、社内環境の改善だけではなく会社の発展につながっているそう。
「認知科学に基づいたコーチングだからこそ信頼できる」とはっきりと答える村木さんに、ライファヘッドならではの価値や選ぶ理由をお聞きしました。
一般社団法人 炭素回収技術研究機構(CRRA)
代表理事・機構長
村木 風海氏
2000年、神奈川県相模原市生まれ。山梨県甲斐市出身。化学者、発明家、冒険家、社会起業家。小学4年生のころから地球温暖化を止めるための発明と人類の火星移住を実現させる研究を行っている。「地球を守り、火星を拓く」のミッションを掲げ、気候変動を止める研究から人類の火星移住まで一貫して研究を行う独立系研究機関、一般社団法人炭素回収技術研究機構(CRRA)代表理事・機構長。 受賞・採択歴は、総務省異能vation、Forbes JAPAN「30 UNDER 30」、Forbes JAPAN 100など。
高すぎる目標に向かう代表に「ついていけない」
3分の1の社員が一気に辞め、共通言語の必要性を痛感
ーー組織全体として「イノベーション特化型コーチング」を導入されています。このコーチングを導入した理由をお聞かせください。
僕は、研究を始めてから12、13年ほど経ちますが、10年近くは孤独に感じていました。僕の想いや目標に賛同して集まってくれる人はいるけれど、コーチング的な考え方に慣れていない人には、「火星に行く」という目標は現実離れしていて、ついて行けないと感じさせてしまうのです。積極的にコミュニケーションをとるようにしても結果は変わりませんでした。
1年ほど前に、会社の約3分の1が一気に辞めてしまった時期がありました。その時に、「組織改革をしないといけない」と思い、坂さんとお話をしました。それまで、僕自身が学んだコーチングの考え方で研究員と話していましたが、僕の言葉の真の意味を研究員に知ってもらうためには「共通言語」が必要だという結論になりました。
高い目標を持つコーチング的な考え方を共通言語として浸透させるためには、直接坂さんと研究員に話してもらう必要があると考え、ライファヘッドの「イノベーション特化型コーチング」をCRRAへ導入することを決めました。
コーチングを導入してからは、僕がどれだけ突っ走っても脱落する人が明らかに減少しました。僕の会社は年齢層が幅広く10代から60代までいますが、特に歳上の研究員の精神が若返っているように感じます。「そうだ、自分は昔やりたいことに蓋をしてきてしまったけど挑戦して良いんだ」と思えている様子が見てとれます。どの年齢層の人も「学びたいという素直な姿勢」さえあれば、変われるのではないかと思います。
認知科学に基づいたアプローチ
坂さんのコーチングには納得感がある
ーー共通言語や文化を作るためにいくつか選択肢があるなかで、「イノベーション特化型コーチング」を選ばれた理由を教えてください。
一般的に、コーチングは疑いの目をもたれることが多いと思います。僕もそうでした。しかし、コーチングの未来思考の考え方と坂さんのコーチングを知ると、コーチングの意味や効果、有用性を感じるようになりました。
僕は、ありがたいことに小学校の先生が未来思考の考え方で接してくれていました。セルフトークをして自分にポジティブな言葉をかけ続けて自己肯定感をあげることや、夢(実現する未来)から逆算して行動をすることを当時から行っていたので、小学生の頃の無限の可能性を感じている心のまま成長してきたように感じます。
コーチングを知った時、小学生の頃からやってきた考え方と同じだと理解できたため、すぐに腑に落ちました。なぜそう考えた方がいいのかを、坂さんにお聞きすると、すべて認知科学に基づいて、脳の仕組みから説明してくれます。坂さんの考え方を押し付けるのではなく、科学的な考え方や可能性を提示してくれるしてくれることが、理学の博士号をもつ坂さんによるライファヘッドの際立つ強みなのではないでしょうか。
組織の未来と、個人の未来をともに実現する。
真の仲間が生まれ、組織の可能性が広がった
ーー導入して、実際にどのように組織が変わったかお聞かせください。
コーチングの考え方が共通言語になって、会社全体に浸透していくと、研究員は「あれ、普段機構長が言ってることじゃん」と、これまで表面的にしか感じ取れていなかったことへの理解ができるようになりました。これまで、高すぎる現実離れした目標と思われていたことへも、今では心から共感してくれていると感じています。
また、CRRAではまず幹部クラスの研究員へコーチングを導入し、その後に研究員全員に受けさせるような流れを取った結果、幹部が部下の研究員にコーチングをしている環境になっています。僕が、体調を崩して2週間ほど会社を休んで戻ってきた時には、僕がいなくても会社がまわる状態にまでなっていたことに気付き感動しました。もう、僕を含めてみんなが自分のしたい研究に専念できる環境になっていたのです。
研究員が1人加わると、組織全体のゴールもアップデートされます。今では、組織のゴールのために仕事を押し付けるのではなく、その人が本当にやりたいことを通して「地球を守り、火星を拓く」というCRRAのミッションに取り組んでいます。
自分の世界を広げる体験を次の世代へ
ーー今後どのようにコーチングと関わっていきたいかお聞かせください。
ライファヘッドのコーチングは、これまでの固定観念を破壊してくれます。そして、元々異常に高いゴールを設定できていたとしても、さらに視野を、自分の世界を何十倍にも広げてくれます。そして、どうしたら僕のゴール「地球を守り、火星を拓く」を達成できるのかについて誰よりも真剣に考え、未来の僕と会話をし、素敵な仲間や組織を与えてくださいました。
僕は、人生を変えてくれたコーチングの考え方を、自分がそうしてもらったように、CRRAの活動を通して次の世代に伝え、次世代の科学者を育てていきたいです。